2012年12月12日水曜日

最近のいろいろと思うこと

訳あって移動機通信業界の片隅に来て数年たちます。

この間一番近くにいるドコモについて思ったことを書き連ねようと思います。

すでに数年前から迷走期に入っていたと思います。
「土管屋にはならない、総合サービス企業を目指す。」
ドコモが以前から言ってきた言葉。

これはiモードでの成功があったからこそ言える言葉であって、ドコモだから言いたい言葉であると思っています。
ドコモはNTTグループの中でも一番の稼ぎ頭の移動体通信事業者であることは周知の事実ですが、ドコモ事態が移動体通信事業者であるのです。 ソフトバンクグループの中の、ソフトバンクモバイルが総合サービス企業を目指して野菜や、音楽配信に力を入れると宣言している感じでしょうか。

土管屋にはならない。
この事はFacebookやGoogleなどのOTTが幅をきかせる中、これらのサービスとユーザの中を繋ぐだけでは定額制のデータ通信料金ではARPUが伸び悩み成長出来ないと考えれば妥当な言葉でしょう。
そこで生き残る為には、OTTに負けないようにあらゆるサービスを提供しよう。 そうな思いから多種多様な企業を買収しドコモの価値を高めようと躍起になっているように見えます。
しかし、本業の移動体通信は今はなかなかふるわず auやソフトバンクに大きな溝を開けられつつあると私のみならず感じているでしょう。
ドコモは初心に返り、本業の土管屋宣言を出すのはどうでしょう。

IPサービスでのトラブル続きや、LTEの立上げの遅さもあり、 周りには、「土管屋もまともにできない」と映ってはいないでしょうか。
競争が無い中であればドコモのLTE立上げのスピードでも問題なかったでしょうが、多キャリアが猛烈な勢いでLTEサービスを開始する中ドコモのスピードでは遅すぎると皆感じています。

3Gで圧倒的なカバレッジを誇ったドコモのネットワークですが、 出来が良すぎた為、LTEに関しては急がなくても3Gでカバーできる安心感や、 整備を急ぎすぎて大きなトラブルを起こさないように慎重になっているのかもしれません。
トラフィックの多い都内でのLTEへの移行は対応端末の普及や、3G割り当ての周波数削減など大変な作業だとは思います。 ドコモとしてもこれ以上トラブルは起こせません。 そんな中で競合キャリアとも競争していかなければなりません。

安全第一か、競争か。
ドコモは安全な道しかしかもう選べません。

spモード系IP側トラブルの影響も多くさらに無線ネットワーク側でもトラブルはこれ以上起こせません。 エンドユーザから見ればspモード側も無線ネットワーク側もドコモに変わりはないのですから。 spモードのトラブルも私は起こって当然だと思います。

ツギハギでの拡張を続ければいずれボロが出るでしょうし、 複雑怪奇なシステムになってしまいます。
また、この複雑怪奇なシステムを安定運用しなければいけませんが これもまた大変なことだと思います。

NTTグループの変な縛りはもう無くして、ドコモは立派な土管屋になって 上位レイヤーのサービスはNTTの他会社で提供してくれないかなと思います。
そうすればNTTグループとしてはやりたいことができるでしょうし、 ユーザは土管的な使い方も選択できるし良いこと尽くめではないでしょうか。

また、韓流ブームと同じで、ユーザは押しつけ的なサービスは嫌っています。
ドコモも早くこの事を重く受け止め不要なアプリ満載のもっさり端末はやめて欲しいです。 せめてアプリを停止したり、削除出来るようにしないとユーザは離れていきます。
ユーザが求めているのはごり押しのサービスでは無いのです。
これは今のiPhoneが売れている状況を見ても明らかではないでしょうか。

ドコモとして押したいサービス。
ユーザが求めているサービス。

この大きな食い違いにiPhoneが食い込んできてiPhoneは売れてきたと思います。
だからドコモはiPhoneを出せばいいとは思いません。 出したところで売り上げは伸びるでしょうが、利益は上がらないでしょう。 むしろ出すべきではないと思います。

ユーザが望むことに上辺だけではなく耳を傾け 取り組むことが大事だと思います。

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